男性陥没乳頭
男性の場合でも、乳頭が乳房内に引き込まれて、陥没乳頭になっていることがあります。男性は授乳することがありませんので、授乳目的での治療は必要がありません。垢が溜まり炎症を起こしやすい場合や、衛生を保てない場合、美容的に気になる場合で手術適応になります。
男性陥没乳頭は、乳頭が変形し奇形のように見えるために、上半身裸になることが多い男性は、美容面を気にされて、美容的要因から男性陥没乳頭手術を検討される方が多いのが特徴です。
男性陥没乳頭の手術
男性陥没乳頭手術は基本的に女性の陥没乳頭と同じ原理で行います。しかし男性乳頭は、小さいために操作し難く、難易度が高い手術になります。引き受けてくれる医師が限られているという特徴があります。
男性の場合、授乳する必要が無いので、重症陥没乳頭症例では、乳管を切除して乳頭の形を整える場合があります。
他院修正右陥没乳頭
術前
術後28日目
31歳、男性。男性陥没乳頭
男性の片側性陥没乳頭の症例です。左の乳首が乳房内に引き込まれて窪んでいるために、美容的に醜形をきたし、上半身裸になれないと悩んでおられました。他院に相談されたものの、男性の陥没乳頭はやってないと、引き受けていただけなかったようです。診察したところ、左の乳頭は引き込まれて陥没しており、右と比較して大きな左右差を生じていました。左乳管束周囲に瘢痕組織が形成され、それが収縮したために乳頭が陥没していると考えられました。本人の強い希望により男性の陥没乳頭修正術をお引き受けしました。手術後は、左の乳首が突出するようになり、見た目が改善しました。これで海やプールに行けますと喜んでいただけました。男性でも、乳頭内部には乳腺で生産した乳汁を運ぶための乳管があります。乳管束の周囲に瘢痕組織が存在して引きつれることにより乳頭内部に引っ張られて、陥没してしまうことが起こります。乳管束と瘢痕組織の癒着を剥がすことにより、乳頭を突出させ、美容的に改善が期待できます。