陥没乳頭の原因
陥没乳頭の原因は様々です。主な原因としては、乳管の未発達や、乳管周囲繊維組織の瘢痕性萎縮など先天的要因と、 乳癌や乳腺炎、乳房の手術などの後天的要因に分類することができます。
先天的要因による陥没乳頭
陥没乳頭の最も多い原因は、乳房と乳管の発育のアンバランスにより、乳頭がバストに引き込まれるというものです。バストの大きさに比し、乳管が短いと乳頭がバストに引き込まれて埋まりこんでしまうというものです。また、乳首を支える線維組織が生まれつき未発達である場合や、繊維の癒着や瘢痕形成を起こし乳首が内側へ引き込まれる場合もあります。
後天的要因による陥没乳頭
今まで突起していた乳首が、陥没してしまうということもあります。こういった後天的なケースには注意が必要です。このような症状が出る時には、乳がんや乳腺炎などを発症している可能性が高いためです。後天的な陥没乳頭の場合は、大きな病気のサインである可能性があります。このような場合は、早めに専門医の診察を受けることをお勧めしています。
陥没乳頭
術前
術後35日目
28歳 既婚。陥没乳頭
陥没乳頭が気になっていたものの、放置していた症例です。今回結婚したのに伴い、将来の出産授乳が気になり、陥没乳頭手術を希望されました。陥没乳頭の程度が強く、刺激しても乳首が外に出てこない真性陥没乳頭の状態でした。乳頭を乳房内から引き出して固定して、平常時でも乳頭が突出している状態にしました。陥没乳頭は、美容的に醜形をきたすと同時に、授乳ができない、不衛生になり炎症を起こしやすいという機能的なデメリットがあります。機能面や衛生面で障害がある場合は、手術が勧められます。陥没乳頭手術後は、乳首が乳房から突出した状態になりますので、授乳可能となります。未婚のうちに来院される方もおられれば、結婚後来院される方もおられます。授乳面が気になる方はご相談ください。